2017年度ファイナリスト
インタビュー

「世の中に良い影響を与える」
人物になりたい2017年度ファイナリスト 栗本 しょうさん

freebit biz challenge COMPETE 2017のファイナリストでプラチナ賞を受賞された栗本 憧さんにその後の活動についてお話を伺いました。

人と人、場所と場所を繋げ
後世が広い視野で活動できる道を作る

自己紹介をお願いします。

東京工業大学 物質理工学院 材料系 修士2年の栗本 憧と申します。
現在は大学院の研究室で人工透析膜やリチウムイオンバッテリー等の材料であるプラスチックや有機材料について研究をしています。2017年のビジネスコンテストでは試薬会社の比較マッチングに関するプランで出場していました。

試薬比較のビジネスプランを考えた経緯を教えてください。

私は大学院で研究室に所属しているんですが、研究室は毎年大量の試薬を研究用に購入していて、大きな所だとその1つの研究室だけで数千万の試薬を購入する場合もあるんです。日本だけではなく海外においても、毎年大きな額が動く市場であることを感じていたことは理由の1つにあります。
ただ、私は所属する研究室を移動したことがあって、それがプランを考えた切っ掛けになったと思っています。
研究室を移動した際に、前の研究室とは別の会社から試薬を購入していたのが気になって聞いてみると、研究室ごとに試薬を買う会社が違うことが分かりました。でも、前の研究室にいた時にこの会社を比較検討したことってあっただろうか、と思えばしてないんですよね。そもそも会社を知らないんです。研究室では毎年、自身の所属する研究室の先輩が教えてくれる会社から2〜3社比べて、「ここは安い、ここは純度が高い、じゃあこっちにしよう」という具合で試薬を買ってくることが普通で、実際には多くの企業があるのに殆ど見ていない。研究室で試薬を買う人間も、最初は「どこから買えばいいんだ」「どんな会社があるんだ」と分からないことばかりで「不便だ」という声が上がるんですが、段々と不便さに慣れてしまって。
でも比較できる指標があれば試薬のコストを大幅に下げられますし、大きな企業から小さな企業まで一挙に見られる何かがあれば良いなぁと考えたのが切っ掛けです。

ビジネスプランを思いついた後、プランを深堀りするためにした事を教えてください。

私のプランの場合は困っている一番の当事者が自分達だったので、何に対して困っているのか、何があれば一番嬉しいのか、何がいらないのか、ある意味自己分析の様な所から始めました。それからビジネスとして必要なパーツ、例えば収益だったり市場だったり、何が必要で自分の周りには何があるのかを探り始めました。その後、知り合いや他の大学の人たちにヒアリングをして、自分の抱えている「困った」が果たして他の人とも共有できているのかを調べました。

市場や収益、事業の成長について具体的な数字を出す際、使用するデータはどうやって集めましたか?

総務省が公式に発表しているものからデータを引っ張ってきました。国が出しているものは説得力もあると思うので。
情報を出している機関が絶対どこかにあるはずだ、と探す時に一番上の機関から考えていくと一番上に国があった、という感じです。(笑)

前回のインタビューで、「後世が育つプラットフォーム作りをしたい」と仰っていましたが、その後如何ですか?

個人的な動きでそこまで公式なものではないんですが、2つあります。
1つは、研究室を移動した経験が外の世界に目を向ける切っ掛けになったので、自分の所属する研究室やそれ以外の研究室の後輩とコンタクトを取って、研究室の移動などに関する後押しやアドバイスなどのコミュニケーションを積極的に行っています。できる限り後輩達にも外の世界を見つつ広範囲に活動して欲しいと思っています。
もう1つは、研究室にいる同期達でそれぞれの研究室の情報をシェアしています。同じ大学の建物内でも研究室の繋がりってあまりなくて。人を繋げるのは割と得意分野なので全ての研究室の人とコンタクトを取って、研究室ごとに何の研究をしているか、どういったパイプラインや情報を持っているか等をシェアして自分の所属する研究室でも他の研究室でも、もし研究室をうつりたい人がいるなら助けになるような動きをしています。どこまで効力があるかは分からないですが、乗っていけるレールが在るのと無いのとでは大分違うと思うので。

今後の展望を教えてください。

学生でいる残り半年の期間で言えば、自分の研究を一つの形としてまとめたいと思っています。自分の研究している事は理論が確立されていなくて、それが原因で論文を通せていない状態です。なので今自分が書いている論文を後世が踏み台にして、その研究を発展させて世の中に認められる様な研究になることを目標にして論文を書いています。その為に土台になる論文・研究を仕上げることが、学生である半年間でやりたい事です。
長いスパンでの目標で言うと、私は就活をして企業の研究職に就くことを決めましたが、まずはそこで何か作り上げたいと考えています。そのうえで最終的にどういった道に進むのか、そのまま研究を進めるのか、違う分野の研究に乗り出すのか、事業を起こしてみるのか、まだ現状は分からないですが「世の中に良い影響を与えたい」という信念をもって何かしら自分からアプローチしていきたいと思っています。

ビジネスコンテスト出場は
「何かを作り、残したい」という思いから

ビジネスコンテストに出場しようと思った理由を教えてください。

理由は2つあります。これは偶然なんですが、ビジコンに出て優勝していた先輩や、院で研究の成果を上げながら起業もして稼いでいた先輩がいたんです。
その先輩達は学生の立場を生かして様々な人や企業に会いに行ったり、奨学金もいくつか掛け持ちしていたり、これは追いつけないなと思うカッコいい先輩方がいたのがまず1つ。
もう1つは、自分も何かしら影響を与える側の人間になりたいと思ったのが理由です。
私には「後世に何かを残したい」「世の中に良い影響を与えたい」という思いがあって、今どうすれば自分が持っている何かで世の中に影響を与えられるだろうと考えた時に、自分で作って自分で発信できる場であるビジネスコンテストを選びました。

フリービットのビジコンに出たのは何か理由がありますか?

他のビジコンよりも時期が遅めだった事ですね。大抵のビジコンは夏にはもう決勝が終わると思うんですが、院生は授業や新しい研究、初めての学会発表が夏の時期にあるので色々と手が回らない状態なんです。なので一旦落ち着いた秋頃から考えをまとめても〆切に間に合って、そのあと最終審査までにプランを練り上げる時間もある、という事でフリービットのビジコンに応募しました。
あとはプラチナ賞で貰える事業準備金が1000万という事と、その賞金を運用する為のバックアップ体制があるのも惹かれた理由のひとつです。あとこれは出てみて分かった事ですが、プランを一緒にブラッシュアップしてくれる面談があることも魅力だと感じました。

実際にビジコンに出て得られたことや変わったことを教えてください。

私自身が大きく変わったなと思うことが、2つあります。1つは物事に対する積極性がよりあがった事です。
人を集めることに関しては得意で「無ければ作る」が信条なので、今迄も幅広い層を含んだ大規模なグループを作ったりしていて、「人と何かをする」という事に関してはできるという思いがありました。それこそプランを練る時だって知り合いの社会人の方を総当りしていけばもっと良いプランになったかもしれないですが、今回は「最後まで自分自身でやり抜いてみよう」という思いがあって、一人での出場を決めました。
そういった経験を通して、新しく何かを始める時のハードルが低くなってある程度なんでも行動できるようになったと感じています。
2つ目は、視野がすごく広くなったことです。院生は一日の大半を研究室で過ごすのでそこが一つの世界になってしまっていて、外の世界へ目を向けるのは一般的ではありません。だから外の世界、特にビジネスや社会の方にしっかりと目を向ける経験は、ビジコンという場でとことん自分で追及する必要があったからこそできた経験だと感じています。
ビジコンに出ることで、行動力や視野の広がりを得ることができました。

ありがとうございました。

TOPへ