2017年度ファイナリスト
インタビュー

新しい働き方の定義
「誰もが好きな時間に働ける社会」を基準にしたい2017年度ファイナリスト 小川 りょうさん

freebit biz challenge COMPETE 2017のファイナリストで銀賞を受賞された小川 嶺さんにその後の活動についてお話を伺いました。

起業と学業の両立は、実は難しくない

自己紹介と、現在の活動を教えてください。

立教大学3年の小川 嶺と申します。今は株式会社タイミーという会社を経営していて、応募・面接のない単発バイトアプリというものを作っています。
いま人手不足が深刻な問題になっていて、猫の手も借りたいお店が多いんです。それに対して今あるソリューションで言うと派遣会社がありますが、派遣会社から来る人って経験値が未知数なので、単発で来てもらっても教える事に時間がかかったりするんです。それに対してタイミーはアルバイト経験がある人のみターゲティングして、広告や募集をかけることができるシステムを作っているので即戦力になる人が来るというのが売りです。スターバックスの経験がある人がスターバックスの単発バイトに行くようなイメージですね。
いまリリース前 (取材時点。現在はリリース済) なんですが、現在のクライアント数が40社程、事前登録ユーザーが400人います。会社の従業員数は20人程で、恵比寿にオフィスを構えています。

提携企業や一緒に働く人はどうやって集めたんですか?

提携企業は、最初の頃いろんな店で実際に短期間のバイトをして、お給料もらうタイミングや辞めるタイミングで「実はこんな事やってるんです」って名刺を出して営業したり、泥臭いことしてました。フランチャイズだと店長権限があるので店舗ごとに提携できるんです。「そんな事やってたの!?」って毎回驚かれるんですけど、その方法が一番成約率が高かったですね。最初はそんなことやってましたけど、今はアポ代行会社を使ってアポが取れた所に営業に行っています。
一緒に働いている人はアルバイトも含め20人いて、現在フルコミットで働いてくれているのが9人です。求人サイトの無料期間を使って募集を出したり、友達の紹介でデザイナーと営業を集めたりして、全く知らない9人がフルコミットメンバーになりました。あとは9人のメンバーや友達、起業関係のコミュニティでタイミーを広めていきましたね。声をかけた人数で言うと400人は越えてますね。Twitterで知らない人にDMもしていました。そのDMを見て就職先が決まっていたのにタイミーに入社してくれた人や、大学院を中退してフルコミットしてくれた人もいます。良いメンバーが揃ってます。

学業と起業の両立というのはかなり大変そうですが、実際のところは如何ですか?

学校は行ける時は行ったほうがいいと思います。たしかに両立ってどうなんだろうと考えましたが、休学とか退学が全てではないので。自分自身、春学期は合計で5日間くらいしか行けなかったけど、それでも効率化して事業に差し障りないレベルで単位を取っています。両立は実はそんなに難しくなくて、学校行くのが面倒くさいとか、移動時間が勿体ないとかありますけど、学校を優先したとしても空いた時間は必ずあるし、移動する時間が勿体ないなら学校でやればいいし、自分の気持ち次第だと思います。
あと自分が通ってる立教大学のコミュニティってすごく熱いものがあって、立教のOBに仕事を貰ったりしています。日本の大学のコミュニティって思った以上に強く大きくて、会社をうまく回す為にもそれを捨てる手はないと思っています。仕事をする上で繋がりの大切さはすごく感じますね。

起業やビジネスに必要な繋がりを作るためにしている事はありますか?

いろんなイベントに顔出すことですかね。登壇者に「こんな事やってるんです」って声をかけたり。登壇者の人って、そこを逃すともう会えなかったりするんで、直接声をかけるチャンスって滅多に無いし、普段もあまり時間が無い人が多いからその時に勇気を出して行きます。
今の師匠ともそうやって出会いました。昔、高校生の時に行ったイベントで知り合って、そこからもう4年の付き合いです。
あとはビジコンとかで繋がりを作ることですね。出場者と話したり。それこそ去年のファイナリストの井出君とはいまだに連絡を取り合ってます。

起業に必要な最初のステップは、“人に言う”こと。

前回のインタビューではマネタイズをしっかりやりたいというお話がありましたが、その後如何ですか?

マネタイズをしたいというか、仕事としてしっかりやっていきたいという思いがありました。ひとつの目標であった資金調達も達成して、ちゃんと給料も出して今は企業として形になってきたと思っています。これから少しずつ目標を超えていこうと思っています。

当時のビジコンで受賞したプランが今のタイミーの原型でしょうか?

そうです。当初タイミーとは別のプランでフリービットのビジコンに応募したんですけど、ブラッシュアップ面談で突っ込まれる所があって、思い切ってプランを変えて選考に進んだのが今のタイミーの原型です。

このビジネスプランを考えるに至った経緯を教えてください。

最初、ファッション関係の会社をやっていたんですが解散する事になって、メンバーと離れて1人になったんです。前は24時間ファッションのことを考えていて「次の1時間なにやろう」なんて考えなかったのに、会社やめてしばらく怠惰な時間を過ごして、その差が激しすぎて「自分の時間の価値が無いな」と思ったのがきっかけでした。だからアプリに自分の空き時間を入れておけば何かが起きるアプリを作ろうと思って、今は「暇な時間で働ける」アプリを作ってます。新しい働き方の定義をしたくて、好きな時に好きなだけ働ける世界を基準にしたいです。今後は、暇な人同士が出会えるとか、暇な時間にやってるイベントが見つかるとか、時間を軸にしたサービスを展開していこうと思ってます。

起業したいと思った最初の理由は何ですか?

何となくですけど、最初から起業家になりたいと思ってました。
高校の時に「起業家になる」ってずっと友達に言ってて、当時からビジネスの事が好きだったので高校の卒論でビジネスの事を書いたんですが、それを高校生限定のビジコンに出す事になってセミファイナルまで進んだんです。その経験がひとつの切っ掛けになりましたね。そんなに力を入れずに書いた論文がセミファイナルまで行ったので、力を入れてやっておけばもっと上まで行けたんじゃないかと、1位を取りたかったと後悔しました。そこから起業っていう選択肢を明確に意識するようになりました。

起業を迷っている人や、ビジコンに出ようか迷っている方へ向けて、ビジネスプランを考えるときのアドバイスをお願いします。

とりあえずは自分が本当に使いたいと思えるサービスかどうか自問自答して、そのビジネスの業界も含め、入って行きたい世界なのか考えるべきだと思ってます。
自分は最初ファッションのビジネスをやってたけど、ファッションが好きな訳じゃなかったんです。好きじゃないと事業も続かないと思うので、人生をかけてそれをやりたいかどうか考える事が必要です。
その上である程度アイデアが固まってきたら友達に言ったり、仲間集めに入るのが良いと思っていて、1人で考えるより2人でディスカッションした方がアイデアも膨らむし、まずは1人目を集めるのに注力して、2人になった時に内容を深めるのが良いと思ってます。そうやって仲間も、投資家も、クライアントもどんどん巻き込むんです。実際に自分が起業をするときも、人を巻き込むことから始めました。あとは仲間を集めるのと同時に、人に言うことで需要があるか確かめる意味もあるので、やりたい事があるならまず人に言うべきです。なので何か迷っているなら、まずは人に言う事から始めるのも手だと思います。

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